ノートPCが熱く動作が重くなった時の対策(冷却対策)

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PCは気温が高いと動作が重くなる

夏が近づくにつれて気温が上がっていく中、PC(特にノートPC)の温度も上昇してしまいます。

  • PC本体を触ると明らかに熱い
  • 冷却用ファンが断続的に回っている(ブ〜ンと音を発している)
  • PCの動作が遅い/重い

夏場はもちろん、気温の高い日は上記のような症状が出てしまうこともしばしば。

原因は幾つか考えられるのですが、最も疑わしいのはCPU(PCの頭脳)の温度上昇が考えられます。

ご存知だと思いますが、CPUはPC上のあらゆる操作にて常に動作しており、最も働いている部品です。そのため電気の消費量も圧倒的に多く、それに伴う発熱量も最も多くなります。

CPUの温度

CPUは基本的に発熱しています。熱はPCにとって好ましくはありません。そのためにCPUには温度を下げるための工夫がいくつもされていますが、気温の高い季節に高負荷の作業を断続的に行っていたりすると、非常に高温になってしまい、100℃近くまで上昇してしまうようなケースもあったりします。

CPUにはTcaseという温度に関する指標が存在しており、どれくらいまでの温度だと大丈夫かというものが示されています。

このすうちはCPU毎に異なるのですが、平均値をとると大体「70℃前後」です。この数値はこれ以上高くなると危ないという限界値です。その数値を基準に考えると、適正温度や理想温度は大体ですが、以下のようになります。

  • 限界温度:70℃前後以下
  • 適正温度:60℃まで
  • 理想温度:50℃まで

CPUの温度が高くなるとPCの動作が遅く/重くなる

高温状態が好ましくないとは言いましたが、具体的にどう好ましくないかというと、高温状態ではPC内部の精密パーツが熱によるダメージを受けてしまう可能性があります。要するに焼けてしまうということです。

そうなるとPCが故障してしまいますので、冷却ファンが回ってCPUの温度を下げようとするのですが、それでも追いつかない場合は、CPUの働きを意図的に悪くして、商品電力と発熱量を抑えようとします。

このため、PCの動作が遅く/重くなってしまうのです。

CPUの温度を知ろう

では、実際にCPUの温度を知る方法を紹介します。これには無料/有料のアプリを使用するのが手軽です。

Macの場合

‎iStat Menus
‎iStat Menus
開発者: Bjango Pty Ltd
金額: ¥1,500
  • ‎iStat Menus スクリーンショット
  • ‎iStat Menus スクリーンショット
  • ‎iStat Menus スクリーンショット
  • ‎iStat Menus スクリーンショット
  • ‎iStat Menus スクリーンショット
  • ‎iStat Menus スクリーンショット
  • ‎iStat Menus スクリーンショット
  • ‎iStat Menus スクリーンショット

私はこれを使用しています。有料アプリですが、試用期間が14日間があるので、とりあえず現状が分かればそれでよしという方はこれがおすすめです。

インストールをすると最上部のメニューバーにCPUの温度だけでなく、各ステータスが表示されるようになりますので、温度管理だけでなく色々重宝します。

Istatmenus4 dropdowns

英語のアプリなのですが、基本的にはインストールするだけで情報が表示されるようになりますので困ることはないです。非表示にしたい項目はON/OFFスイッチをいじるだけ。

またメニューバーの各項目にマウスオーバーをするだけで、詳細が表示される手軽さも好きです。本文とは関係無いですが、なにげに重宝するのが「バッテリー残量表示」です。。PC本体のバッテリー残量は通常でも見れるからいいとして、Bluetoothのトラックパッドとキーボードのバッテリー残量までもが一目で分かります。

バッテリー残量

これとは別で、無料のアプリでは

Temperature Monitor:http://www.bresink.com/osx/TemperatureMonitor.html

こちらなんかがあります。こちらも基本はインストールするだけです。

Windowsの場合

Windowsはさすがに種類が豊富で探せばゴロゴロ見つかりますので、こちらからお好きなのをどうぞ。

http://www.vector.co.jp/vpack/filearea/win/hardware/cpu/status/

実際に温度を計測してみた

といってもアプリが常に表示してくれているので画面を見るだけなのですが、冷却ファンがブンブンなって、PCの動作が重くなってきたタイミングを見計らって確認してみたところ…

CPUの温度98℃

なんと驚愕の98℃!これは非常に危険です。しばらく眺めていると瞬間的に100℃にもなったりしています。このレベルになると本体(特に裏側)を触ると「熱い」と感じるレベル。先に述べましたように、CPUの限界温度は70℃前後までですので、その限界を超えたこの状態が続けばPCが故障してもおかしくないレベルです。

なお、CPUが焼けてしまってPCが故障してマザーボードの交換が必要になった場合、Macの場合は6万前後かかります。この出費は痛いしその間PCが使えなくなるのは非常に困ります。

PCの冷却対策

デスクトップパソコンは…

別途で冷却対策が必要なのは基本的にはノートPCと言っていいと思います。デスクトップパソコンはノートPCと比較すると冷却能力が高いのが通常です。デスクトップパソコンの箱を開けて中を見たことのある人はご存知だと思いますが、大きなボディの中身は案外スカスカです。これは熱がこもらないようにスペースを確保しているからです。更に大きな冷却ファンが1つ以上付いていることがほとんどですので、(機体によりますが)冷却対策は予め十分考慮されています。

もしもデスクトップパソコンでCPUの温度などが気になるようでしたら、本体内部、特に冷却ファンやCPUの周りにホコリが溜まっていないかチェックしてみましょう。それらを取り除いただけで大きな改善が見られるはずです。ちなみに中身は精密機械なので、掃除の仕方はよく調べてから実施、もしくはプロにおまかせするのが無難です。

ノートPCは…

問題はノートPCです。ノートPCはデスクトップとは異なり持ち運びが出来るようにコンパクトであることが要求されるので、各メーカとも出来る限り小さなボディを目指します。そのためデスクトップパソコンとは異なり熱がこもらないようにスペースを確保することも難しいです。というよりもスペースはほぼ皆無で、機械がびっしり詰まっています。

元々の熱対策はされていないのかと言いますと、当然ですがされています。CPUは発熱量が少ない設計のもを使用したり、放熱性の高い素材を使用したり、より効果的な冷却ファンを搭載したりと。しかし、デスクトップパソコンのそれには到底及びません。

夏場はPCの故障が劇的に増えるのですが、理由はもちろん熱が圧倒的で、またノートPCがほとんどです。メーカ側が対策をしていても、このように事実としてノートPCは熱対策が十分とは言えないのが現状です。

ノートPC用の冷却台(クーラーパッド)を使用する

これは気休め程度と言われたりもします。そもそもCPUは本体内部の部品で、外側をいくら冷やしても意味が無いというのがそのゆえんだったりしますが、私の場合はある程度の実感があります。それに実際に使用してみると、明らかに本体を触った際の温度は低くなっています。本体自体の温度が下がれば多少なりとも内部の温度にも影響はあるはずだと考えます。

実際に夏場にノートPCの故障が増えるのは外気温が高いからであって、外側の温度は当然内部に取り込まれるので、外側の温度が多少成りとも下がればまるで意味が無いというのは無いと思います。

ちなみに私の場合はMacBookAir 13インチを使用しておりまして、オフィスではappleのThunderboltディスプレイと、Bluetoothのキーボド&マジックトラックパッドという組み合わせ、外出時のみMacBookAirを持ち出すというスタイルです。

そのため、通常は下記の写真のようにディスプレイの脇にクラーパッドを置き、更にその上にMacBookAirを置いています。

ノートPC用クーラーパッド設置状態 電源ON

オフィス内では大型ディスプレイ(27インチ)とワイヤレスのBluetoothキーボード&トラックパッドで作業を、外出はMacBookAirで快適です。

それに加えて件のクーラーパッドがこちら

ノートPC用クラーパッドを使用してCPUの温度計測をしてみた

まず、温度がヤバい状態からスタート(この時点ではクーラーパッドの電源はOFF)

CPUの温度98℃

※この時は温度を上げてみるために負荷の高めの作業をしてみました。

そこからクーラーパッドの電源をON、しばらくすると徐々に温度が下がり始めて5分ほどで69℃に

CPUの温度69℃

※ちなみに、今回は作り出した超高温状態からどれくらいの時間でどこまで温度を下げられるかを知るための実験ですので、クーラーパッドの電源ONの直後にあらゆるアプリは終了させ、何もしない状態でひたすら待つことにしました。

その更に5分後。順調に温度は下がって59℃になり、見事適正温度をクリアしました。

CPUの温度59℃

その後も待つこと???分とにかくどれだけ下がるのかを見守ることに

CPUの温度44℃

どうやらその時の気温などの周りの環境+私の環境では44℃が限界のようでした。

と、このように温度が下がることは確認できました。ただし、先にも断っていたようにこの間はPCを触らない状態でひたすら休ませていたので、使いながらでいうと全然違う結果になったと思います。

参考までにですが、使いながらであれば重めの作業をしている時はやはり70℃前後(以前は80℃前後まであがることも多々)になってしまいますが、軽めの作業中は60℃台前半(以前は70℃近く)を維持しているので、平均的には3〜10℃前後の温度低下が見られるかと思います。

数値的には劇的なのか、期待外れなのかは個人の捉え方次第だとは思いますが、私の場合は数値より実感として、PCが熱くなり過ぎている時によく起きる現象で「テキスト入力(特にメール)の際に、キーボードを叩いても無反応で、しばらく遅れてから文字がパラパラっと表示される」というものがなくなりましたので、これのおかげかなとは思っています。それに加え、外出するのでとMacBookAirをThunderboltディスプレイから取り外して手に持った時、あっつあっつの状態がなくなった(当然かなとは思いますが)ので、外側の冷却効果は実感しております。以上参考になりましたらどうぞ。

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