Chromeリモートデスクトップの使い方
外出先などからPCを遠隔操作したい
例えばオフィスや自宅に置いてあるデスクトップパソコンを外出先から遠隔操作したい時があります。既にそういったことを実現できるための方法は幾つも存在するのですが、私の場合は最近ではChromeリモートデスクトップに頼っています。
何故かというと、使えるようになるまでの初期設定が非常に簡単で、動作も比較的安定しているからです。
これまで私が実際に使ってきた方法を列挙すると
- Windowsの標準機能のリモートデスクトップ
- PocketCloud リモートデスクトップ
- Remote Desktop Connection
実際は他にも手段があり、それらも含めて一通り試しました。この3つはその中でもなかなか優秀な方法ではあるのですが、今ではChromeリモートデスクトップのみで済ませています。
今回はChromeリモートデスクトップとその使い方を紹介しますが、好みや環境の問題もあるかもしれませんので、これまで私が使ってきた上記3つの方法に関しても少し触れてみます。
1.Windowsの標準機能のリモートデスクトップ
Windowsの標準機能ですので、Windowsマシン同士でリモートする場合は最も一般的な方法と言えます。
標準機能とは言ってもOSのエディションによってその利用が制限されています。使えるよという目安はWindows●●の「Pro」と呼ばれるもの以上です。ちなみにこれは操作される側のPCのみで良いので、操作する側のOSはこれより下のエディションでも大丈夫です。
操作する側も操作される側のWindwosもそれぞれ設定が必要
双方のPCでそれぞれ設定が必要というのはこの方法以外も必要ですが、Windows標準のリモートデスクトップは挙げた3つの中では一番設定がめんどくさいと思います。コントロールパネルから該当項目を探すのがめんどくさいです。
ルーターのポート設定が必要
通常は外部からのアクセスは基本的に制限されているものを、特定のPC(操作する側のPC)に対してだけは接続できるようにする設定です。これはルーター/ハブのメーカーごとに設定方法・画面が異なるので、それぞれのメーカーのHPやマニュアルを参照する必要があります。
グローバルIPアドレスが必要
このWindowsの標準のリモートデスクトップでは、外出先から自宅のPCにアクセスする場合、グローバルIPを入力する必要があります。しかし、一般家庭では基本的にグローバルIPアドレスが固定されていることはないので、定期的に変わってしまいます。その度に新しいグローバルIPアドレスを入力しなければなりません。
標準機能とはいえこの通り面倒な設定がたくさんあります。
また、これはWindows同士という前提があるので、MacからWindowsを操作するなどといったことは当然できません。
2.PocketCloud リモートデスクトップ
これは使い方が簡単ですが、基本的にはスマホからPCを遠隔操作するためのアプリです。
スマホ、PCともにアプリを入れて、画面に出ている通りの誘導に従って設定を行うと、あまり苦もなく接続に成功するでしょう。
ただ、当たり前なのですがスマホ画面上でPCを操作するなんてのはお世辞にも操作しやすいとは言えません。よほどの緊急事態でないと使わないかなと。
Remote Desktop Connection
この方法も使い方が簡単です。アプリを入れて誘導に従い設定すればOK。私もある出来事がなければChromeリモートデスクトップではなく、この方法をそのまま続けていたかもしれません。
そのある出来事はというと、あるPCゲームがWindows版しかなくて、Windowsのデスクトップパソコンにインストールしたのですが、MacのノートPCでソファーでゴロゴロしながらプレイしたいなと…じゃあリモートでとやってみたのですが、ゲームが起動しないのです。
深い仕組み的なことは全く理解していないのですが、恐らくこの「Remote Desktop Connection」という方法は、ある程度は手元のPC(この場合はMac)の仕様や性能への依存してるのかな?と。Macだから動かない?かどうかは分かりませんが、いずれにしても目的が達成できないのでどうしたものか…と。
それで以前から知ってはいたのですが、使っていなかったChormeリモートデスクトップを試したところ、このPCゲームもバッチリ起動してプレイできました。ということでChromeリモートデスクトップを紹介します。
Chromeリモートデスクトップの使い方
1.両方のPCにGoogle Chromeをインストールしておく
まず、そもそもの前提条件としてですが、操作される方のPCと、操作する側のPCの両方に「Google Chromeというブラウザがインストールされている必要があります。ダウンロードはこちらから。
2.両方のPCにChromeリモートデスクトップをインストールしておく
それから、それぞれのGoogle Chromeに「Chromeリモートデスクトップ」をインストールする必要があります。ダウンロードはこちらから。
3.Googleアカウントを取得しておく
そして、Googleアカウントも取得しておく必要があります。要するにGmailのアドレスを取得しておくということです。まだの方はこちらから。
上記すべてが揃ったら、操作される側のPC、操作する側のPCともにGoogle Chromeを立ち上げて、それぞれ取得したGoogleアカウントにてログインをしておきます。
これですべての準備が整いました。
Chromeリモートデスクトップを起動する
まずは操作される側のPCから設定しますので、そちらのChormeリモートデスクトップから起動、設定します。
- Google Chromeのメニューバーの一番左側の「アプリ」をクリック
- Chromeリモートデスクトップが表示されるのでクリック
これでChromeリモートデスクトップが起動できます。これはもちろん操作される側、する側とも同様です。
まずは操作される側のPCを設定し、他のPCから接続できるようにする
下記イメージは既に接続可能なPCが設定されている状態です。そのため既に接続可能なPCが2つ(接続可能なPC①、②)確認できますが、初めて利用する場合は、一番下の「リモート接続を有効にする」をクリックします。
すると次に「PIN」を入力する画面が表示されます。「PIN」というのはパスワードみたいなもので、他のPCから現在設定中のこのPCにアクセスする際、意図する本人だけが接続できるようにPIN(パスワード)を決めておくという設定です。
6桁以上のPIN(パスワード)を入力したら「OK」をクリックし、これで操作される側のPCの設定は完了です。
操作する側のPCから実際に接続をして遠隔操作してみる
いよいよ最終段階。実際に遠隔操作をしてみます。
操作したいPCのGoogle Chromeを立ち上げ、アプリから「Chromeリモートデスクトップ」を立ち上げるところまでは同じです。
ここでは仮に接続可能なPC①に接続し、操作してみることにします。通常ここでは各PCで設定したPC名が表示されているので、複数のPCが並んでいる場合はそれで区別します。
では、接続したいPC名をクリックします。
すると「PIN」の入力を求められるので、先ほど決めた「PIN」を入力し、「接続」をクリックすると…
この通り他のPCの画面がChromeの画面内に表示されました。見てお分かりだと思うのですがこのPCはWindowsマシンです。操作している側のPCはMacなのですが、ChromeリモートデスクトップだとMac→Windowsも、Windows→Macも接続可能です。
上記イメージはChromeの画面サイズ通りの表示なのですが、全画面表示もできます。上の方に見えるブルーの「▼」ところがメニューになっていますので、こちらをクリック、[画面のオプション]>[全画面表示]をクリックで全画面表示となります。
↓全画面表示になる(元に戻す場合は「esc」で)
おまけ
PINを忘れてしまった場合
操作される側のPCでPINの変更ができます。
自分のGoogleアカウント以外のPC、つまり他人や知人のPCを操作する場合
この場合、操作されるPCの方から、操作する側のPCに対して「操作の依頼」をするようなイメージでしょうか。
従って、まずは操作されるPCの方からChromeリモートデスクトップを立ち上げます。次に「共有」をクリック。
「共有」をクリックすると数字のみの12桁のアクセスコードが表示されます。
このアクセスコードを操作する側に教えます(電話、メール、スカイプなどで)。
操作する側は同じくChromeリモートデスクトップを立ち上げ、こちらは「アクセス」をクリックします。
こちらでは教えてもらった「アクセスコード」を入力して「接続」をクリックします。
これで同様に遠隔操作ができるようになります。
私も最初に書いた通り、たくさんの方法を試してみましたが、このChromeリモートデスクトップが抜群に簡単で、しかも軽快に操作できるので今ではこれオンリーです。是非お試し下さい。