MacBook ProのTouch Barある/なしどっちがおすすめか?
MacBook ProのTouch Barモデルが発売(2016/10/27)されてから1年半ほど経過しました。私はちょうどその頃メインで使用していたMacBook Proの調子が悪くなってしまったためアップルストアに持ち込んだところ、修理で1週間ほど預かる必要があるとのことでした。
手元に1週間もPCがない状態だと困るため、これを機会に新しいMacを購入することにしましたが、それがちょうどMacBook ProのTcouch Barモデルが発売されたばかりのタイミングだったのです。
MacBook ProのTouch Barモデルと従来版の比較
もちろん細かなスペックの違いはありますが、あえてここでは触れません。
ここでは単純に価格だけ比較してみると、以下のようになります。
- 従来モデル:198,800円
- Touch Barモデル:258,800円
- その差額:60,000円
異なるのはTouch Barの有無だけではないので語弊はありますが、シンプルに考えるとTouch Barの値段が6万円という見方もできます。
ですのでまず私はTouch Barが6万円以上の価値があるかどうかということに関して考察してみました。
Touch Barの使用感
結論から言うと、これのおかげで劇的に使い勝手が良くなったとは感じません。
これは使うアプリ次第ですので、これのおかげでアプリの操作などが劇的に向上すると言う方もいらっしゃるかもしれませんが、少なくとも私の場合はこの1年半使用した結論としては上記の通りです。
少し便利だなと思うのが音量のボリューム調整
それから動画などの再生時の各種コントロール
いずれもつまみを左右に移動することで手早く操作できるところは便利だと感じました。特に私の場合は常に音楽をかけているタイプなので、電話が入った時などには素早く音量を下げるかミュートできるのはやはり少し便利だなと感じます。
他に少し思い当たることと言えば、「OK」や「キャンセル」や「保存」など、画面上に表示されるボタン類を手元のTouch Bar上で押すことができるものもあるので、カーソルを移動せずに対応できるのは少々手早いため、やはりこれも少しだけ便利だと感じます。
それでもTouch Barモデルを推奨します
ここまでの情報だけだと、Touch Barの恩恵は薄いように感じられると思いますが、それでも私はTouch Barモデルを推奨します。
なぜかと言いますと、これのすごいところは劇的に体感できる操作性の向上などではないと考えるからです。
ここで忘れてはいけないのが、Touch BarモデルというのはTouch IDにも対応しているということです。これはどのようなシチュエーションで利用するかと言いいますと、
- スリープ解除の際のパスワード入力の代わり
- iTunesやApp Store上で何かを購入する際の認証
- アプリをインストールする際などの認証
要するにパスワードを入力することの代わりです。
この中でも特に注目したいのが「スリープ解除」です。これは個人差もあると思いますが、これがなかったとしたら1日のうち一体何回パスワードを入力させられているのかというと、私の場合は恐らく軽く20回は超えています。
試しに私がパスワードを入力するのに要する時間を計測してみたところ3秒程度でした。これに予備動作やミスをしてしまったことを考えるともう少し時間がかかると思いますが、ここでは3秒、1日20回とします。
3秒×20回=60秒(1分)・・・1日1分パスワード入力に費やしている
1分×30日=30分・・・1ヶ月では30分をパスワード入力に費やしている
1分×365日=365分=約6時間・・・年間ではこんなに
遊びみたいな計算ですが、こういうことが言えます。
タイピングの精度が高く、かつスピードがある方はもう少し時間を軽減できると思いますが、私の場合はこんなことのためだけでも年間で6時間使ってしまっている計算です。
これがTouch IDだとしても0秒ではないですが、瞬間的ですので体感的には通常動作の10分の1もかかっていないと思います。
Touch Barの価値は小さなことの積み重ねにある
「Touch Barの使用感」でも述べたように、日々感じるTouch Barの便利さというのは「少々」です。しかしこれは1回1回のアクションではそうでも、積み重なると膨大な時間の節約につなるのは明白です。
先の例ではスリープ解除のパスワード入力の時間だけをピックアップしましたが、それ以外の「少々」のおかげで、感覚値としては1日数分程度は節約できているんだろうと感じます。
ここで再び遊びの計算をですが、仮に1日4分節約できたとすると、
4分×365日=1095分=約24時間
つまり年間では丸1日節約しているという計算になりました。
最初に出したTouch Barモデルとの価格比較は60,000円でした。これが仮にTouch Barモデルの価値の全てだとしても、年間で丸1日という時間節約が出来たとしたら、私はこれは十分元の取れる価値あることだと思います。
余談としてもう1つ独自の見解
今回のこの内容はいずれにしても私の独自の見解によるものですが、もう1つおまけで別の見解も追加したいと思います。
それは「生体認証」についてです。
生体認証というのは簡単にいうと人間の体の特徴の違いから個人を識別するという技術です。今回の話題でもある「Touch ID」もそうですし、iPhone Xで搭載された顔認証「Face ID」もそうです。
私はiPhone Xも所有しており、この「Face ID」によるスリープ解除等々は、実際のところMacのTouch IDとは比較にならないくらい利便性を感じました。
多分それはMacよりもiPhoneのスリープ解除をする回数の方が圧倒的に多いことや、見るだけというより簡単な操作性が理由で、この技術の恩恵をより実感しやすかったというのも大きいと思います。
「生体認証」はApple社独自の技術でもなく、他社でも広く取り組んでいる分野であり、今後これがより世の中に浸透していくだろうと私は考えています。そのため今のうちからこの技術の一端に触れていることは、また別の意味でのメリットがあるだろうと考えています。
そんなことを色々含めて、MacBook Proでも「Touch Bar」モデルをお勧めします。